「生き物らしさ」は,DNAやタンパク質などの生体分子が高度かつ緻密に関与し合うことで生み出されています.一方で,そのような機構が原始の生命に初めから備わっていたとは考えづらく,原始細胞の振る舞いの決定には物理現象が大きく影響していたと推測されます.
岡野研究室では非平衡物理学や合成生物学の知見とマイクロ工学の技術を活用して,生命現象の深奥に隠された物理現象を調べるとともに,非生物から「生き物らしさ」が生み出される物理的に可能なシナリオを探求しています.これにより,細胞の物理モデルを構築することを目指しています.また,マイクロ工学の技術を活用し,生命科学の先端研究が求める技術プラットフォームの開発も行っています.